ただひたすらに探し続けた

実話から考える、女性の貞操観とは何を意味するのか

フィロミナとマーティンのコンビ

婚前交渉の結果、息子が生まれたものの強制的に引き離されて、およそ50年という時間が経過しても忘れることが出来ないフィロミナを助けたのは、他でもない娘であり、彼女の紹介づてで紹介されたジャーナリストのマーティンだ。お互いの目的で利害一致して協力することをマーティンは約束すると、早速息子の行方を探し始める。息子を探しているフィロミナ、当初こそマーティンは悲壮感に包まれた女性で、子供に対して罪悪感を抱いているような女性ではないかとそう思っていました。

しかし実際にフィロミナという女性は非常に明るくユーモラスな人柄で、辛い出来事に苛まれながらも人生という物を楽しむ事に尽力しながらも、どこかにいるはずの息子を常に思い続ける子煩悩さを持ち合わせていた。必然と共感に値する感情を持つようになったマーティンは、彼女の力になろうと最大限努力する姿勢を見せたのです。

ジャーナリストという職業柄だと、どうしても人によっては自身の損得勘定で仕事を選ぶ人は出てくるもの。マーティンも最初こそあまり真剣味に取り組んでいなかったが、取材と捜索をしていく中で妙齢の女性として魅力溢れるフィロミナの人格に、真摯に取り組むことを決意していった。

やがてマーティンはある1つの情報を入手する、それはかつてフィロミナが収容されていた教会が秘密裏に行っていたとある悪業に関する有力な情報を入手したのです。人身売買、つまりフィロミナの息子は唐突に里親が見つかったわけではなく、教会が取引したことで金銭受諾を行って幼い子供の身売りをしていた事実が判明するのだった。

いざ、アメリカへ

人身売買をしていたことが露呈し、その事実とともにマーティンはついに息子が売られて連れて行かれたところを突き止めたのです。行き先はアメリカ、すぐさまフィロミナへと伝えると2人はフットワークの軽さを利用して、すぐさま飛び立っていった。飛行機内でもこれから息子がいるかもしれない国へ行こうとする際、緊張するフィロミナの姿が描かれています。しかしそれも機内サービスで支給されたワインが無料だと知ると、最初こそいらないと言ったものの後からやっぱりくださいと言える辺り、こうしたところからも彼女の性格が見て取れます。

物語の舞台はアメリカへ、2人が降り立って早速情報収集を開始していった。時にガセ情報を掴まされながらも、少しずつ確信へと近づいていく中で、フィロミナにある1つの心配事が湧いてくる。様子を察したマーティンはどうしたのかと聞くと、母としてこれまで会えなかった時間から危惧していた事も少なからずあった。もしかして既に兵士として徴収されて戦死しているのではないか、また犯罪を犯して刑務所に収監されているのではないか、そうした心配が湧き上がってくる。

そしてもう一つの懸念事項として一緒に上げたのが、こんな点だ。

『もし息子が肥満体型だったらどうしよう』

戦死と刑務所収監という、明らかに不釣り合いすぎる心配にマーティンは戸惑いながらも、どうして体型について気にしているのかを訪ねます。その疑問に当然ばかり答えたのは、アメリカの食生活がトンデモナイからという心配からだった。

こうしてみると母として子供の健康を案じている辺りも、フィロミナという女性が50年という時間で息子をどれだけ思っていたかが分かる部分と言えるでしょう。

修道院の対応

話を少し遡るが、情報収集をしている時に2人はフィロミナがかつて収容されていた修道院にも訪ねています。しかし当時を知るシスターが高齢であり、そしてマーティンがカトリックではないという点を挙げて、接触はおろか協力すらしない姿勢を示していました。それもそのはず、教会という隠れ蓑を利用して身寄りの無い子供を売買していたなどと、そのような事実が知られれば教会の権威にゆらぎが生じてしまいます。

教会としても秘匿したい事実なだけに、なかったコトにしたいと考えていたのが本音だった。またこうした修道院の体制のせいでフィロミナと息子との邂逅を妨げたある事実へと直結するのです。

発見、しかし既に

アメリカでの捜索を続けていく中で、マーティンは遂に息子の写真をインターネット上から見つけることに成功した。ただその写真を見て驚きを隠せない、戸惑いながらもフィロミナに写真を見せると息子で間違いないと答えるが、彼女にも動揺が走ります。

それもそのはず、何せフィロミナの息子であるアンソニーはレーガン政権において法律顧問を務めていた程の大物人物になっていたのだ。しかもマーティンも彼と一度あったことがあり、少なからず言葉も交わしていたというから、驚きがいくつも出てくる。これほどの人物ならばと行き先を探していきますが、呆気無いほど早く見つかります。けれどそれはフィロミナにとって一番考えたくない真実であった、息子アンソニーは既に故人として亡くなっていたのだ。

死因について

息子アンソニーはAIDSによってこの世を既に去っていた、それと同時に彼がゲイだったという点も明らかになります。これにはマーティンもショックを隠せないだろうと思ったが、フィロミナにすれば写真を見てなんとなくそんな気はしたと、そうあっけらかんと答えるのだった。母は逞しきとは言ったものだが、フィロミナという女性についてはそれは飛びきりだったのです。ちなみに同性愛はキリスト教においても異端の感情として見なされている。フィロミナ自身、修道院への収容で敬虔なカトリック信者として今まで生きてきたが、そうした点を気にしない辺り、彼女の人格としての構造がどのようになっているか見えてくるはずだ。

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